jQueryで利用できるイベント
分類 | イベント名 | 発生するタイミング |
---|---|---|
マウス | click | 要素をクリックした |
dblclick | 要素をダブルクリックした | |
mousedown | マウスのボタンを押した | |
mouseenter | 要素にマウスポインターが当たった | |
mouseleave | 要素からマウスポインターが離れた | |
mousemove | 要素の中をマウスポインターが移動した | |
mouseout | 要素からマウスポインターが離れた | |
mouseover | 要素にマウスポインターが当たった | |
mouseup | マウスのボタンを離した | |
キー | click | 要素をクリックした |
keydown | キーを押した | |
keypress | キーが押されている | |
keyup | キーを離した | |
フォーム | blur | 要素からフォーカスが離れた |
change | 要素の値を変更した(input, select, textareaなど) | |
focus | 要素にフォーカスが移った | |
select | テキストボックス/テキストエリアのテキストを選択した | |
submit | フォームを送信した | |
その他 | resize | ウインドウのサイズを変更した |
scroll | ページや要素をスクロールした | |
contextmenu | コンテキストメニューを表示する前 |
mouseenter/mouseleaveとmouseover/mouseoutの違い
これらはいずれもマウスがその要素に乗ったとき/要素から外れたときに発生するイベントですが、似て非なるものなので要注意
両者に違いが出るのは要素が入れ子になっている場合で、イベントリスナーは外側の要素に対して設定されているものとします
この場合、
mouseenter
/mouseleave
イベントは、あくまで対象の要素に対してのみ発生する対して
mouseover
/mouseout
イベントは、内側の要素に移動した時もイベントが発生する
フォトギャラリーを実装するための準備
サムネイル画像のリストは<ul>要素で表す
サムネイルリストはul, li要素で表す。
単にimg要素を列挙するだけでもとりあえずの表示に支障はないが、タグ付けするうえでは、その要素の意味を考えて最も適切なタグをつけることが大切
それによって、あとからデザイン付けする場合にも、設定により一貫性を持たせられる
サムネイルリストのスタイルを設定する
ul, li要素ではデフォルトでリスト項目が縦に並び、かつ、行頭に箇条書きを表す「・」が自動でついてしまう。これをcssでつかないようにしておく
JavaScriptによるフォトギャラリーの実装
スクリプトの内容は大きく以下に分類できる
- サムネイルリストの先頭画像を拡大表示する(初期化処理)
- マウスがクリックされたタイミングで画像を拡大表示する
リスト先頭の画像を拡大表示する
ページをロードしたタイミングで、img要素のsrc属性をリスト先頭画像のsrc属性で置き換える。先頭画像を取得するには、:first-child
フィルターを利用する
マウスがクリックされたタイミングで画像を拡大表示する
マウスがクリックされた(厳密にはマウスが押され、離された)タイミングで処理を行うには、clickイベントを利用する
<ul id="list">
<li><img src="https://placehold.jp/50x50.png" alt=""></li>
<li><img src="https://placehold.jp/60x60.png" alt=""></li>
<li><img src="https://placehold.jp/70x70.png" alt=""></li>
<li><img src="https://placehold.jp/80x80.png" alt=""></li>
<li><img src="https://placehold.jp/90x90.png" alt=""></li>
</ul>
<hr>
<img id="big">
$(function () {
$("#big").attr("src", $("#list img:first-child").attr("src"));
$("#list img").click(function () {
$("#big").attr("src", $(this).attr("src"));
});
});
#list {
margin: 0px;
padding: 0px;
}
#list li {
margin: 2px;
height: 40px;
list-style-type: none;
float: left;
}
#list img {
width: 55px;
height: 40px;
}
hr {
clear: both;
}
#big {
width: 315px;
height: 235px;
}
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jQuery10-2 by shinjiezumi (@sezumi)
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マウス関連のその他のイベント
マウスポインターが移動したタイミングで処理を行う
mouseイベントはある要素の上でマウスポインターが移動したタイミングで発生する。主に、マウスの位置座標をもとに処理を行うようなケースで利用する
<div>
<p><img id="img2" src="https://placehold.jp/500x500.png" alt=""></p>
<p id="msg"></p>
</div>
$(function () {
$("#img2").mouseover(function (e) {
const x = e.pageX;
if (x < 175) {
$("#msg").text("175未満です");
} else if (x < 410) {
$("#msg").text("410未満です");
} else {
$("#msg").text("410以上です");
}
});
});
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jQuery11-1 by shinjiezumi (@sezumi)
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ポイントとなるのは引数としてe
を受け取っている点。これはイベントオブジェクトと呼ばれるもので、イベントが発生したときのさまざまな情報を含んでいる
情報そのものはイベントが発生したときにブラウザから自動的に渡されるので、イベント処理の中ではイベントオブジェクトに自由にアクセスできる
マウスのボタン操作や移動のタイミングで処理を行う
mousedown
イベントはマウスボタンが押下されたタイミングで、mouseup
イベントはボタンが離されたタイミングでそれぞれ発生する。
click
イベントとも似ているが、click
イベントがマウスの左ボタンが押されて離れたところで発生するのに対して、mousedown
/mouseup
イベントは
- すべてのボタン(左、右、中央すべて)を検知できる
- ボタンを押す、離す、というタイミングを個別に認識する
という点が異なる。
以下は指定された画像をブラウザ上でドラッグ&ドロップできるようにするサンプル
mousemove
イベントでマウスの移動に応じて、イベントの発生元となるimg要素の垂直位置(cssのtopプロパティ)、水平位置(cssのleftプロパティ)を設定している
マウスの座標はイベントオブジェクトからpageX
, pageY
プロパティで取得できる
img要素はtop
/left
プロパティで位置を指定できるように、あらかじめCSSのpositionプロパティをabsolute
としておく必要がある
<div style="position: relative">
<img id="img3" src="https://placehold.jp/200x200.png" alt="" style="position: absolute">
</div>
$(function () {
let flag = false;
$("#img3")
.mousedown(function (e) {
console.log(e.pageX);
console.log(e.pageY);
flag = true;
return false;
})
.mouseup(function () {
flag = false;
return false;
})
.mousemove(function (e) {
if (flag) {
$(this).css({
top: e.pageY - 30, // imgの位置によって調整する
left: e.pageX - 70 // imgの位置によって調整する
});
}
return false;
});
});
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jQuery11-2 by shinjiezumi (@sezumi)
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